酒を飲むなら水を飲め!
「バッカスはネプチューンより大勢の人を溺死させた」こんなことわざを聞いたことはございますでしょうか?神話ではバッカスは西洋の酒の神、ネプチューンは海の神とされていて、海で溺れる人もいるが、酒で溺れて身を亡ぼす人に比べると大した数ではないという、酒にぼれることへの戒め、例えです。しかし今回は「バッカスに溺死させられる前に、ネプチューンに救いの手を求めましょう」、そんなお酒と水のお話です。
お酒と水
アルコールで脱水症状!?
皆さんは飲んだ日の翌日、絶望的な喉の渇きに襲われたことはないでしょうか?これはアルコールの利尿、発汗作用が起因しており、またアルコールの分解にも水分を必要とする為起こります。いわばちょっとした脱水症状です。これが原因で頭痛、吐気を催したり、酷い場合は血栓、痛風などの遠因にもなります。結局お酒を飲む上でどの飲み方がいい、正しいということはないのですが、必ず徹底すべきなのは「水を飲む」ということです。十分な水分補給は二日酔いの予防にもつながります。
水でチェイス!
勿論水割りにして飲んでいる場合でも、本来の味、香りを楽しみたいという事でストレート、ロックで飲んでいる場合でも、水はしっかり飲むべきです。一般的にBarで出されるチェイサー(水)は、味がわからなくなったりしたときに、口内、喉を1度すっきりさせ、お酒の味を楽しむために飲む意味合いが強いですが、それと同じくらい水分補給の意味合いで飲むことが重要です。私自身ウィスキーがとても好きで、飲むときは大概ストレートかロックいただくのですが、チェイサーはこまめに飲みますし、自宅に帰ったらチェイサー(南アルプスの天然水2L)をがぶ飲みしています。
水で違いを楽しむ
身体的負担の軽減をする為に水が必要という話をしてきましたが、そもそも水割りという飲み方もアルコール濃度を薄めるためだけのものではありません。普段からウィスキー、焼酎をストレートで飲む方が水割りと聞くと、「風味が落ちる!」というマイナスイメージを持つかもしれますが、逆にメリットもあります。そもそもウィスキーに関していえば、水割りという飲み方自体、世界的に見て一般的ではなく、日本独特の文化とまで言えます。経緯としては、お酒自体の主張が強く、ストレートだと和食と一緒に美味しく頂くのが困難なため、ウィスキーメーカーが水割りという飲み方を推して売り出し、定着したといわれています(その為日本のウィスキーは水で割ることを意識して作られています)。つまり、シーンによってはより美味しく飲むことできる手法であり、またウィスキー自体アルコール度数が高く、刺激が強いお酒である為、加水することにより刺激が減り、香りが開き、より繊細な味わいを感じることもできます。また水割りとはすこし違いますが、味わいを楽しむ、利き酒という意味でのむのであればトゥワイスアップ(氷は入れず水とウィスキーを1:1で割る)がお勧めですね。
ポイント
- アルコールは脱水症状を引き起こすので、水分補給が重要
- まめな水分補給は二日酔防止にも効果的
- ウィスキー、焼酎などを水で割るのはアルコールを薄めるためだけでなく、味の変化を楽しむ手法でもある。
- ウィスキーは加水により香りが開き、口内では刺激が減り細かな味を感じられる